呼吸器内科

呼吸器内科とは

呼吸器内科とは、肺や気管支（のどから肺につながる空気の通り道）など呼吸器に関する病気を診断、治療する診療科です。院長は呼吸器専門医・指導医、アレルギー専門医・指導医の資格を持ち、大学病院、地域の総合病院での臨床経験を有しています。「咳が長引く」「息苦しい」「痰が続く」などの症状でお悩みの方はご相談ください。

こんな症状があるときは、呼吸器内科をご受診ください

一般内科では、次のような症状、病気がある方の診療を行います。

長引く咳

風邪の治りかけに咳が続くことはよくありますが、2週間以上咳が続く場合は受診をお勧めします。長引く咳の原因として、喘息が半数を占めます。その他にも肺炎、副鼻腔気管支症候群、アトピー咳嗽、慢性閉塞性肺疾患、逆流性食道炎など原因は様々であり、問診、聴診、胸部レントゲンを含めた検査を行います。
長引く咳

息切れ・呼吸が苦しい

少しの距離を歩いただけで息が切れる、呼吸が苦しいと感じる場合は肺や心臓の病気が隠れている可能性があります。問診、聴診、胸部レントゲンを含めた検査を行います。

胸の痛み

深呼吸をしたときに胸が痛む場合は気胸（肺がしぼむ病気）、胸膜炎、肺炎などの可能性があります。問診、聴診、胸部レントゲン、心電図を含めた検査を行います。

痰が多い

黄色や緑色の痰がでる場合は副鼻腔炎、気管支炎、肺炎の可能性があります。問診、聴診、胸部レントゲンを含めた検査を行います。

痰に血が混ざる

血痰が出る場合は、気管支拡張症、肺がん、結核などの可能性があります。胸部レントゲンや胸部CT、喀痰の検査をお勧めします。

いびきがひどい・日中に強い眠気がある

睡眠時無呼吸症候群が疑われます。
睡眠時無呼吸症候群

呼吸器内科で扱う主な疾患

呼吸器内科では、以下のような病気の診断・治療を行います。

• 気管支喘息
• 慢性閉塞性肺疾患（COPD）、肺気腫
• 肺炎
• 胸膜炎
• 膿胸
• 睡眠時無呼吸症候群
• 気管支拡張症
• 間質性肺炎
• 肺結核
• 気胸
• 肺がん
• 非結核性抗酸菌症

気管支喘息

睡眠時無呼吸症候群

慢性閉塞性肺疾患（COPD）、肺気腫

主にタバコが原因で空気の通り道が狭くなり、肺の構造が壊れる病気です。初期は症状がありませんが、呼吸機能検査で見つかることもあります。進行すると咳、痰、息切れの症状がみられます。診断には胸部レントゲン、呼吸機能検査が必要です。過去や現在タバコを吸っていて、症状が気になる方はご相談ください。
禁煙が前提ですが、気管支を拡げる薬の吸入、内服で治療します。動いた時の息切れが強い場合や酸素飽和度（指先で測定する血中の酸素濃度）が低下する場合は、自宅で酸素吸入を行う在宅酸素療法を行います。
吸入薬、内服薬でも症状の改善がなく、増悪を繰り返す場合は、デュピクセント®という注射薬を案内することもできます。

COPD（慢性閉塞性肺疾患）という病気や治療、生活について環境再生保全機構のホームページに詳しく載っています。参考にしてください。
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/copd/about/index.html

肺炎（細菌性肺炎、ウイルス性肺炎）

風邪の延長で起こる場合や、突然発症して重症化するものまで様々です。高齢者や基礎疾患のある方がなりやすく重症化しやすいですが、若年で病気のない方でも起こりうる病気です。肺炎の診断には問診、聴診、胸部レントゲン検査が重要で、酸素飽和度や血液検査を用いて重症度を評価します。当院では血算、CRPという肺炎の重症度の判断に大切な指標を即日検査できます。多くの肺炎は内服抗菌薬や点滴抗菌薬で治療できますが、酸素投与が必要な場合や歩行、食事が困難な場合は連携病院に紹介します。気管支拡張症やまれに肺がんが隠れている場合もあるため、肺炎後はレントゲンの影が消えるまで定期的な通院をお勧めします。

気管支拡張症

中高年の女性に多い病気で、本来ならば肺の奥に行くほど細くなる気管支が様々な原因で拡張します。喀痰が多くなり、肺炎を起こしやすくなります。肺非結核性抗酸菌症も一緒に起こす場合があります。風邪を引きやすい方、痰が切れない方はご相談ください、胸部レントゲン、胸部CT検査で診断できます。

肺非結核性抗酸菌症

非結核性抗酸菌は細菌の種類のひとつである抗酸菌のうち、結核菌とらい菌以外の菌のことを言います。非結核性抗酸菌は水回りや土などどこにでもいる菌で通常は病気になることはありません。一部の方で肺に定着して肺非結核性抗酸菌症を発症します。
健康診断で見つかることが多く、長引く咳、痰、体重減少などの症状を伴うことがあります。国内にて増加傾向で、特に中高年のやせ型の女性に多くみられます。
診断には胸部レントゲン、胸部CT、喀痰検査が必要です。血液検査で抗MAC抗体を調べることで診断の補助になります。

肺結核

過去の病気と思われがちですが、年間1万人程度の方が新規に発症しています。長引く咳や痰、血痰がある場合は念頭に置かなくてはならない病気です。

間質性肺炎

肺の繊維化が進み、「肺が固くなる」病気です。初期症状は咳、痰ですが、進行すると息切れを伴います。柏市立柏病院で1年に1回の精密検査を行い、当院に定期通院することも可能です。オフェブ®、ピレスパ®などの抗繊維化薬の処方、在宅酸素の管理は当院で実施できます。より専門的に調べたい方は東京科学大学呼吸器内科に紹介します。

気胸

やせ型の若い男性に多い病気ですが、他の呼吸器疾患に続いて発症することもあります。多くの場合、胸部レントゲン検査で診断がつきますので、突然の胸痛、息切れがある場合はご相談ください。

呼吸器内科で行う診察・検査・治療

問診、聴診

肺や気管支の病気の診断は、皆様が普段何気なく吸っている空気のことが大切になります。自宅、職場の環境、昔タバコを吸っていたか、今も吸っているか、ペットを飼っているか、どのような空調を使っているかなどを伺います。
最近は聴診器を当てない医師も増えてきました。呼吸器の場合は背中側、肌着の上からで結構ですので聴診させてもらいます。

検査

診察、問診の結果に応じて、以下の検査を行う場合があります。